毎日同じ事をやっていると、その仕事を繰り返し体で覚えるため、仕事の効率が上がります。
ただ、同じ事を毎日やっていると、脳がそれに順応してしまい、ほかの事や手段を考えたりすることが出来なくなります。
どこでも同じだと思うのですが、当店もそうですね。
お菓子を毎日作り、それを売っていると、その仕事の手順を外れたり、他の方法を思いついたりすることが出来なくなるんですよね
例えば
当店の本店は津和野にあります。長い間、観光でこられる方を相手に商売をしてまいりましたので、仕事の全てが「お客様を向かえる」ことに向いてしまっています。
これがどういう結果をもたらすかといえば、観光で来られる方がいなくなれば、「お客様を呼ぶ」方向でものを考えないと、商売が出来なくなるということを意味します。しかし、頭で分かっていても・・・
もう一つ
新しい商品を開発していたとします。新商品を開発するということは、今までにない商品を作るということです。正直なところ、今までと同じやり方をしていたのでは、同じようなものしか出来上がってこないんですよね。
今までにないものを作るには、今までにつかったことのない材料で作るか、今までやったことのない事をするか、そのどちらかしかないと思うのですが、どちらにせよ、発想の転換と言うか、閃きのようなものが必要となってきますが、そういう所まで踏み込める人は余りいませんね
仕事における脳死状態とでも言いましょうか
こういうことが起こるようになると、恐らく会社としては老化現象が始まっていると思ったほうが良いのでしょう。
老化現象が始まれば待っているのは『 死 』のみ、ですがこれを迎えずに会社が生きながらえるにはどうしたら良いのか?
おそらくそれは 『 変わり続ける 』しかないような気がします。
常に 『 お客様は満足いただけているだろうか? 』、『 効率よく仕事をする方法はないだろうか? 』、『 もっと美味しいお菓子はないものだろうか? 』と自ら問いかけ、考え、実践する。
これの繰り返ししか、生き延びるすべはないでしょうね。
では何故、生き延びるために変わっていかねばならないのか。
それは多分、お客様が変わっていくからだと思います。お客様は人間であり、人間であると言うことは、必ず歳を取り、老いていきます。
恐らく、今の20代の方が、面白い・美味しい、と感じるものと、40代の方(20年前の20代の方)が、面白い・美味しい、と感じるものは違うはずです。
なので、20年前にうまく行っていたことを、今行っても、今の40代の方には受け入れられると思いますが、今の20代の方には受け入れられないと思うのです。
と言うことは、もう20年経てば、その方々は60歳になり、購買意欲も減退するかもしれません。そして、さらに20年経てば、もう購入することが出来ない人も出てくることでしょう。
そう考えると、会社はお客様そのものだということが出来るかもしれませんね。
常に変化して、お客様の好みが変わっても対応できるお店を作る。こう書けば簡単ですが、これは本当に大変な事ですよね。
ただ、変化してはいけない部分ももちろんあります。お店として一つ筋を通しながら、時代の変化に振り回されず、時代の変化をうまく取り込みながら、成長していく。
そういうことがこれから当店には必要になってくると思います。
長い道のりですが、千里の道も一歩から。まずは、自分の意識改革ですね。
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