津和野は島根の西の端、すぐ隣は山口県の阿東町。その阿東町に、地福というところがあります。この場所で、当店の大福に使われる苺は作られています。

ハウスの中は、温度が常に七度以上に保たれ冬だというのにミツバチが花から花へと飛び交っています。この蜂はいちごが実を付けるために必要な受粉の手伝いをしています。

長安さんが、この地福で苺を作り始めて約九年。当店では昨年から長安さんの苺で、「いちごの大福」を作るようになりました。

それ以前当店では普通に苺を仕入れていましたが、味にバラつきがあったり仕入れたときにはすでに苺が傷んでいたり。なかなか、満足するものが手に入らなかったのです。

長安さんの作る苺を使い始めてからはこういう事が一切なくなりました。苺作りは機械化することが出来ないらしく、作業は全て手仕事。葉摘みから収穫、出荷まですべて手作業で行なわれます。

長安さんによると美味しい苺を作る秘訣は、肥料と水の加減だそうです。あと太陽が多く顔を出し日照時間が長いと苺もぐんと美味しくなるそうですね。気温も高すぎても低すぎてもだめで常に温度調整が行なわれます。苺は傷みやすい為、なるべく重ねないようにと収穫後の気配りも忘れません。

「さちのか」というこの種類、「とよのか」を品種改良して作られた苺だそうですが、他の苺に比べ実が硬く、色付きが良く、そして味の良いことで知られています。

この長安さんの「さちのか」を使った三松堂の「いちごの大福」、良い苺が取れ次第、発売となります。一月中旬の予定です