当店は長い間、実は絶対にやってこなかったことが、1つだけあります。
それは、津和野の名物である源氏巻の味を変えなかったこと。
もみじ饅頭や他の源氏巻を販売するところが、色々なフレーバーを出す中で、当店は頑なに、小豆のこし餡の源氏巻のみを作り続けました。
理由はひとつ。それが源氏巻だからです。
しかし、当店はその禁を破り、今回新しいフレーバーを販売します。
この新しいお菓子の誕生には、山口県阿知須のデザインホテル、てしま旅館・代表取締役社長である手島英樹氏(通称:ひで菌)が深くかかわっています。
場所は違えどお互い、地元に根を張り商売する中で、「 何か一緒に商売できませんかね? 」と話を始めてしばらく経ちますが、その中で、スピンオフ的に出来上がったのがこの源氏巻。
今なぜ、禁を破ってまで、こし餡以外の源氏巻を出すのか。その理由は、はっきりとは答えられませんが、1つだけいえるのは、それが手島氏だったから、という事です。
山口の阿知須に根を張る手島氏の監修により出来上がったこの源氏巻。それを山口の井筒屋で販売することにより、山口の皆様に少しでも喜んでいただきたい。それは、津和野に本店のある当店が、山口で商売をするということはどういうことか、という問いに対する答えでもあります。
手島氏の監修で出来上がったこのお菓子ですが、素材と技法は全て和菓子で使うものです。新しいけれども、懐かしい。見た目は奇抜だけれども、その味は優しく飽きがきません。
その二面性は、まさに手島氏そのもの。
てしま旅館・手島英樹氏が監修した新しい源氏巻、8月8日より山口井筒屋で、発売いたします。