先日、お店に入っていたときのことです
ツメエリの学生服を着た、1人の少年が店に入ってきました。なんとなく、居心地が悪そうで、眼も少し泳ぎがちで、しばらくの間商品を眺めた後に、むしどらを1つ買っていきました
何のことはない、ただこれだけの出来事だったのですが、お店に少年が一人で買い物に来ることはめったにないので、少し印象的に残りました
あの頃の少年にしてみれば、小遣いはそんなに多くないはず。コンビニに行けば、もっと安くて量の多いお菓子は一杯あります。それでも、当店に来てお菓子を買って行ってくれたことが非常に嬉しかったこと。しかし嬉しかったけれども、なんだか複雑な気持ちにもなりました。
子供たちが買いやすいように、もう少し安くならんかな、と思う気持ち。しかし国産の原材料を使うとどうしても原価が高くなり、販売の価格も高く、当店は手作りが基本なので、その辺りを考えても、なかなか難しいですね。
「あのこ、前は栗の大福一つ買っていきましたよー」
と言ったのは、その場にいたうちの店員です。こういう子がもっと増えてくれれば嬉しいんですけどね
———