一時期、十勝の小豆がもてはやされましたね。十勝産の小豆の特徴は色が白いことが挙げられます。たまに白っぽいこし餡を見ることがありますが、これはこの十勝産の小豆を使っている証拠なんですね。しかし、十勝だけでなく、北海道は全体的に豆の産地として有名です。その理由は恐らく、土地が広く大規模な耕作が可能なため、小豆などを作るのに適しているのではないでしょうか。
美味しい豆を作る産地としての条件は、夜と昼の温度差が激しい場所と言われています。この温度差が、豆を美味しくするのだといわれていますが、北海道も例外ではないようです。当店では、好んで旭川近辺の豆を使いますが、その理由はこの温度差にあります。この点で、旭川がより豆の産地としての条件を備えているのではないかと考えているからなんですね。
豆作りに適した気候とは、昼と夜の寒暖の差が激しい気候です。昼に暖められ、夜 に冷やされる。それを繰り返して、美味しい豆が出来上がるのです。
さらには、こし餡を作るには粒餡を作るよりも多くの豆を必要 とします。理由は、作る過程で皮を捨ててしまうからです。捨 てる皮の分、どうしても量は減ってしまいますので、同じ量の 粒餡とこし餡を作ろうとすれば、どうしてもこし餡のほうがよ り多くの小豆を使うことになります。 加えて三松堂では、名物の源氏巻があります。こし餡を皮で巻 いた焼き菓子なのですが、これは名物だけに一年を通して大量 に作らなければなりません。ということは、一年を通して大量 のこし餡が必要になり、結果として一年を通して大量のこし餡用の小豆が必要になってくるわけです。
□北海道小豆を使って作る商品:
三松堂ではこし餡に北海道産の小豆を使 っています。この豆の特徴は風味豊かで、きめが細かいことが あげられます。年間の収穫量も多いため、同品質のものが一年 を通じて手に入るという利点もあります。 北海道小豆を使って作られる商品には、源氏巻、栗饅頭、餅等 各種あります。
■小豆(ショウズ)の種類
□北海道小豆
□丹波大納言
□備中赤小豆