御社の社名・HPすらはじめて知り、いきなりメールを 送るのは失礼かとも思いましたが、羊羹を検索してて見つかりました。
私も○屋の羊羹を「最高に美味しい」とは思えなかった1人です。それよりかも地元の羊羹専門店 の羊羹の方がとても美味しいと思います。機会があったらお試しください。静岡県大須賀町の「愛宕下羊羹」です。
この羊羹を食しどうしても自分で作りたくなって、 色々検索してレシピを数々試しましたが、どうしても美味しい物が出来ず、今日この ページに当たりました。すでに販売期間が過ぎていたのがとても悔しくて、悔しくて たまりません。「最高の羊羹」どうしても食べたかった・・・もう無理ですよね。
羊羹に最適といわれる白ざらめ、糸寒天、こだわりの小豆、水飴それでも素人の腕ではたかが知れています。
私は一介の主婦ですが、料理や菓子類を作るのが大好きで、よ く作ります。愛宕下の羊羹もよく買っているのですが、どうしても自分で作りたくな りレシピをあちこち探しました。
水羊羹のレシピはいっぱいあるのですが、練り羊羹ってあまりないんですよね。御社の企画の最高の羊羹見てみたいし、食べてみたいし、作ってみたいです。
今の私にとってあまりにタイムリーな物を拝見したので、ついこのようなメールを差 し上げました。読んでいただきありがとうございました。この羊羹の作り方など分か るととっても幸せなのですが。
●三松堂よりの返答です
この度はお便り大変ありがとうございます。
最高の羊羹の作り方は、実は当店の企業秘密が含まれていますので、 大変申し訳ないのですが、お知らせするわけにはいかないのです。 本当に申し訳ありません。
ただ、羊羹を作るには、まず良い餡を作らなければなりません。 炊き上げて、中の呉を取り出し、あく抜きを2度ほどして、 最終的に釜で炊き上げて、餡は出来上がります。 そうですね、炊き始めから餡が出来上がるまでは、6時間ほどかかります。
それから、羊羹を作るわけですが、おそらく、大まかな作り方は、他のところとそんなに大差はないと思います。 (ただ、当店でしか行われない作業は、ありますが) あとは、職人の勘になりますね。 気温や、炊き上がりなどを見ながら、寒天や水飴を投入したり、 煮詰めていくわけです。ここになると、もう言葉では説明できません。 職人達も、何年もかかって体得していくものなので。
もし、製餡や羊羹の作り方に関し、 具体的な質問があれば、聞いてください。 それについてお答えしますので。
●静岡県 S様
こんな不躾なメールに丁寧にお答え下さり、ありがとうございました。とても感激しています。
やはり企業秘密でしたね・・・お店だから多分無理とは思っていまし た。私が作った材料と分量は下の通りです。
ただ餡は素人にはどれが出来上がりの餡 の状態かが、判断つきかねます。冷めてみてからの固さで判断しています。(これ じゃあそれなりの羊羹しかできなくて当たり前ですかね?)なにかよいアドバイスを 頂けたらと思います。
ちなみに私が目指す物は、どっしりとしてなおかつ寒天の歯ごたえではなく餡を「噛でる」という食感の羊羹です。
このレシピですとどうしても羊羹の周りが透き通っ ていて、モロ寒天って感じです。いわゆる○屋の羊羹でした。
餡 600g(小豆200g、白ざらめ190g、水飴25gで作った物)
水 750cc 糸寒天 20g
白ざらめ 600g
水飴 50g
おそらく作る順序というか、材料を入れる順番は同じだと思います。おっしゃるよう に作り方の大差はないでしょうね。水飴は練りあがりの最後に入れることと、製餡に 2日かかる点が私の中の引っ掛かりです。 お忙しい中恐縮ですが、御手すきの時で結構です。アドバイスを頂けたらと思います。
●三松堂よりの返答です
なるほど、そのような羊羹を御希望ですか。それでしたら、従来の作り方「寒天を溶かした液の中に餡を入れる」のではなく、「餡の中に少量の寒天を入れる」と言う方法を取ってみては如何でしょうか。
従来の方法ですとどうしても水分と寒天の量が多くなり、寒天のポクポクとした食感が表に出てきます。
ですので、寒天を溶かした液体の中に餡を入れるのではなく、練っている餡の中に少量の寒天をいれ、餡を固めるような方法を取ってみては如何でしょうか?
あと、寒天屋さんでも面白い作り方を知っているかもしれませんので、一応そちらにも問い合わせてみようと思います。
●おいしい有限会社(丸サ寒天製造所)からの返答です
先日の案件ですが・・・・ 正直あまり詳しくないのですが・・・ その方法でいいと思いますが。もう一つは練りこむ、という方法はいかがでしょうか?
餡が出来上がったら、今度はそこへ寒天を煮溶かした 水をいれ合わせます。 そしてひたすら練ります。水分が抜けるまで 理想はこげる寸前までひたすら練りこむ様にすると いいと思うのですが、こうすると完全にあんこの塊のように なります。
寒天は少なめですね。 寒天はつなぎくらいの感じで使います。 僕が思いついたのはこんな感じです。 こんな感じでよろしいでしょうか?
●静岡県 S様
こんにちわ。このようにきちんとお返事下さって本当にありがとうございます。とても嬉しく思います。
前回のメールで小林様がおっしゃっていたように、餡の中に寒天ということがまさに同 じですね。やはりプロのお考えになることは一緒なのですね。 素人には想像がつきませんでした。
でも餡も、寒天も砂糖も同じ量でやっていたら、結果的には同じ物が出来るだけでは ないのでしょうか?寒天なり水の量なりを変えないとだめですよね。
最近練り羊羹ばかり作っています。おかげで3人いる子供も主人も羊羹ばかり食べさ せられています。豆も砂糖もいい物を使っているので味としては美味しいのですが、 理想とする羊羹ではないので、私としては納得できないだけなんですよ。でも毎日毎 日羊羹ばかりでいい迷惑のようです。お茶羊羹にしたり、小倉にしたり変化はさせて いるのですが・・・最近は親戚なんかに配って数をさばいています。お陰様で喜ばれ ちゃったりしてます。
寒天、いい物を教えてくださりありがとうございます。HPを拝見したら、「糸寒天」とも書いてありましたが、「細寒天」とあったのがとても気にかかります。 ちょっとこの丸サ寒天さんに伺ってみようかと思っています。
こんなに色々教えてくださるお人柄に感激です。このような方が携わっているお店は さぞかしいい物をお作りになるのでしょうね。羊羹熱が冷めたら、近いうち折を見ていただいてみたいと思います。これとおっしゃるお薦めはなんでしょうか?お手が空 いたときで結構です。またご連絡頂けたら嬉しく思います。
それでは御社のご発展をお祈りしております。この度はありがとうございました。