鯉の里は、当店で一番人気のある商品です。
備中産の赤小豆と最上の砂糖、岐阜産の最高級寒天を使った羊羹の一種です。原材料は羊羹とまったく同じなのですが、製法が少し違うため、食感がまったく異なったお菓子に仕上がってい ます。
噛むとさくっとした歯ざわり、そのまま口の中でさらりと解けていきます。備中赤小豆の風味を大切にし、あっさりと仕上げてありますので、甘みも後を引 きません。
考案者は現小林会長で、しばらくは会長のみが作れるお菓子でしたが、会長が 現場を離れる時、その秘伝のすべてを現工場長に引き渡しました。この鯉の里 製造に関する秘伝は、三松堂の一番大切な技法になります。他に知られること はまずありません。現在では、この工場長のみが作れるお菓子です。大げさな 言い方をすれば、一子相伝のお菓子なんですね。
この鯉の里、よくお茶菓子として使われます。小さく切り分けてありますので お茶には最適のお菓子ですね。またブランデーなどの洋酒とともに食されると また違った美味しさが楽しめます。ブラックコーヒーなどにも合い、工夫次第 で色々な楽しみ方が味わえます。
鯉の里に関してはもう一つ、不思議なことに小さなお子さんにも好まれるんです。「うちの子は和菓子だめなんです」というお子さんでも、鯉の里をパクパク食べることはよくあることです。
おそらく、小豆、砂糖、寒天のみで作るお菓子ですので、雑味のない素直な甘さが受けているのだと思います。
新豆が出回る今の季節の鯉の里を、是非一度お試しになられてはいかがでしょ うか。